おちゃらけミクロ経済学: 寡占市場~共謀と非協力的行動 その1

2013年10月18日金曜日

寡占市場~共謀と非協力的行動 その1

寡占企業のがもつ生産量増大へのインセンティブ



前回のシリーズで説明した、寡占市場の複占企業が直面する「経済学的難問」
価格と生産量の面から1つずつ解き明かしていきましょう。
今回は価格を所与として、生産量を調整するケースを考えます。


寡占企業が直面する「経済学的難問」





この場合、寡占市場を独占市場と比較すると、
寡占市場の企業にどのような問題が発生するか分かりやすくなります。



正の数量効果と負の価格効果





ところで寡占市場の企業も独占市場の企業も、企業は企業ですから
利潤の最大化を求めて、どちらのタイプの企業でも、その生産量を
少しずつ増加させていきます。



この少しずつ増加させることを「財・サービスを追加的に1単位ずつ増やす」
と言いますが、このとき2つの効果を生み出すことになります。



正の数量効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
その1単位の販売価格分だけ収入が増加する。







負の価格効果

生産量を増加させて、もう1単位追加的に販売することで、
企業は販売する財の価格を引き下げねばならない。







数量効果と価格効果の程度が異なる





これらの正の数量効果も、負の価格効果もどちらの作用も、
独占企業・寡占企業に発生するものです。


しかし独占企業と寡占企業では、市場に対する支配力が、
1社であるか、複数であるかの違いがあるために、効果の及ぶ範囲が異なります。




Japanese playing cards "HANA-FUDA" @ MARIO. / MIKI Yoshihito (´・ω・)









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