おちゃらけミクロ経済学: 効率性と一般均衡 その3

2013年8月9日金曜日

効率性と一般均衡 その3

生産の効率性について



前々回のブログ(リンク)では、効率的な個別市場が均衡していることを拡張して、
経済全体が一般均衡することを述べました。経済全体で一般均衡に至るためには、
3つの基準を満たす必要があります。


  1. 消費について効率的
  2. 生産について効率的
  3. 産出について効率的


今回は、このうち生産について効率的であることを考えていきましょう。





田んぼ / contri





生産について効率的~意味と例





【意味】
他の財の生産量を減らすことなく、ある財をより多く生産することができないときのこと。


【例】
「生産要素として田んぼと小麦畑だけを扱う土地の市場」


(条件)
1.事前にわざと米作農家には小麦畑を多く配分し、小麦農家には田んぼを多く配分する
2.この市場は完全競争市場であり所有権と経済シグナルとしての価格が機能している





生産について効率的~達成の過程






米作農家が小麦畑をたくさん持ち、小麦農家が田んぼをたくさん持っていることは、
非効率な状態です。しかし市場では(条件)の2が備わっているので、
取引により非効率な状態は改善されていきます。



  • 米作農家→田んぼを高い額でも買う意欲あり→田んぼは米作農家に→市場は均衡
  • 小麦農家→小麦畑を高い額でも買う意欲がある→小麦畑は小麦農家に→市場は均衡



このように米の市場とパンの市場が、それぞれ均衡に達するならば、
生産要素として土地の市場は、生産について効率的であると言えます。



生産可能性フロンティアと生産の効率性








(「効率性と一般均衡」シリーズ終わり)




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