おちゃらけミクロ経済学: 産出水準の効率性 その1

2013年8月22日木曜日

産出水準の効率性 その1

人びとの好みと生産のバランスについて





これら3つのブログでは、経済全体が効率的であるための基準を述べました。
経済全体が効率的であるためには、次の3つの基準が必要です。


  1. 消費について効率的
  2. 生産について効率的
  3. 産出水準について効率的


このうち3つめの産出水準について効率的というのは、
少し説明を要するので、少しスペースを割いて考えていきましょう。




i-photo 2012年最後のパンを焼く / midorisyu





産出水準の効率性~意味と例





【意味】
他の人びとの状態を悪くすることなく、ある人の状態が良くなるような異なる生産の
組み合わせが存在しない状態のこと


【例】
「朝ごはんのための主食市場」



当初、人びとは週7日のうち、5日が米食で、2日がパン食だったため、
以下のような産出水準でした。



米食は週5日でパン食は週2日の産出水準







ところが、人びとの好みが変化し、週7日のうち、米食は週2日、パン食は週5日
となり、以下のような産出水準に変化しました。



米食は週2日でパン食は週5日の産出水準







A点もB点も生産については効率的です。しかし人々の好みが変化した後、
元のA点では、産出水準では非効率であると言えます。




価格や所有権の機能が必要





「朝ごはんのための主食市場」では、人びとの好みが変化したからという理由で、
生産の組み合わせが変化しました。都合良く、変化しているように見えますが、



  • 経済シグナルとしての価格
  • 所有権の確立



など完全競争市場に必要な条件が確立していると、
産出水準に関して、効率的な状態が発生します。


(つづく)









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