おちゃらけミクロ経済学: ブラック労働をするか否か その3

2013年4月18日木曜日

ブラック労働をするか否か その3

所得効果+代替効果=総効果




賃金が下落したとき、サラリーパーソンの労働時間は増えるのか?
それとも減るのか?(前回のブログ)この問いに答えるためには、


  • 所得効果
  • 代替効果


というキーワードに関する知識が必要となりますが、それに加えて、


  • 総効果


というキーワードについても知っておく必要があります。



話を簡単にするため、賃金と余暇の関係ではなく、仲間が集まったときに
ワイワイと話の花を咲かせるために必要な、ビールとピーナッツの関係に置き換えて、
それぞれの効果について考えていきましょう。





beer the third / rjw1

beer the third / rjw1





ビールの価格が下落すると…





例えば、何らかの理由でビールの価格だけが下落したとしましょう。
するとビールとピーナッツの消費可能性と最適消費点は、
次の1~3のように変化していきます。



1.ビール価格の下落前の元々の消費点



所得効果と代替効果(現状)









2.下落後、代替効果で、ピーナッツと比べた時、ビールの相対価格が安くなり
ビールの消費可能性が上昇します。



所得効果と代替効果(代替効果)









3.次に、ビールの価格そのものが安くなったことにより、仲間うちの購買力が上昇
新しい消費最適点が出現します(結果的に、ビールの消費量増加、ピーナッツの消費量は減少)。



所得効果と代替効果(所得効果)









所得効果の作用+代替効果の反作用=???





上記の例では、ビールの価格下落により、



  • ビールの消費量は増加
  • ピーナッツの消費量は減少



というシナリオでしたが、実際のところピーナッツの消費量に関しては、増加するか、
下落するかは分かりません。
以下の表で示すように、ピーナッツはビールと違って
所得効果と代替効果が逆に作用するからです。



所得効果+代替効果=総効果








(つづく)








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